個々のスマートフォンの製造から出荷、再生まで、エンド・ツー・エンドのCO2排出量の数値化を可能に。
それにより、企業の携帯端末エコシステム戦略やサステナビリティへの取り組みを支援。
東京、2023年9月28日 ー 世界中のお客様が購入した大切な製品をサポートし、守り、つなぐ革新的なソリューションを提供するビジネスサービス・カンパニーであるAssurant(NYSE:AIZ)は、新規・リファービッシュ(整備済み再生)品を含む個々のスマートフォン及び携帯端末の炭素負荷を端末のライフサイクル全体にわたって詳細に測定し、インサイトを提供する世界初のソリューション、「Carbon IQ™(カーボン アイキュー)」を発表しました。
Carbon IQ™が提供するインサイトによると、新しいスマートフォンにおける製造から出荷、購入に至るまでのCO2排出量は36kgから96kgと推定されますが、中古スマートフォンでは最大90%の排出量が削減されることが分かりました。
特許出願中のCarbon IQ™を通じてAssurantが提供可能なエンド・ツー・エンドのインサイトと、それによる製品エコシステム戦略立案等の支援には以下が含まれます。
- 端末のライフサイクル全域にわたるCO2排出量: 新規およびリファービッシュ(整備済み再生)スマートフォンを含む各端末のカーボンインパクトの確認。
- CO2排出回避・最適化シナリオ分析: サプライチェーンおよび端末ライフサイクル全体にわたるCO2排出量を測定・提供し、CO2削減または排出回避の機会を特定。
- 予測、追跡、モデリング: 携帯端末プログラムにより今後可能な、あるいは現在実現しているカーボンフットプリントの変化を、販売される新規およびリファービッシュ(整備済み再生)スマートフォンの構成に基づいて確認が可能。
Assurantのエグゼクティブ・バイス・プレジデント兼グローバル・コネクテッド・リビング事業のプレジデントを務めるビジュ・ナイア(Biju Nair)は次のように述べています。「当社のお客様は、CO2排出削減目標に向けて行動する中で、エコシステムにおける携帯端末の循環戦略の定義と改善に役立つ、より正確なデータを求めています。Carbon IQ™は、個々の端末の地球規模のカーボンフットプリントを、新品から再加工、再利用まで、ライフサイクル全体にわたって集約する初のソリューションです。当社のダッシュボードにより、企業は端末のCO2排出量に基づくインサイトと影響を迅速かつ容易に確認でき、意思決定の指針とすることができます。」
Assurant Japan株式会社 代表取締役社長 藤本 潤一は次のように述べています。「スマートフォン・携帯端末エコシステムの様々な局面においてサービスを提供し、またスマートフォンの下取りによるCO2排出量削減を数値化してサステナビリティへの貢献を伝えてきた当社にとって、その基盤を活かし最新のテクノロジーでさらに進化させたソリューションをパートナー企業へ提供できることを、大変喜ばしく思います。各企業がサステナビリティへの取り組みを模索する中、当社のソリューションが新しい取り組みや新規プログラムの開発に貢献できれば幸甚です。」
世界的な統計調査データプラットフォーム、Statistaによると*1、電子廃棄物(E-waste)は世界で最も急速に増加している廃棄物問題であり、毎年約5,000万トン発生しています。同時に、世界的な生活費危機と、よりサステナブルな生活への欲求が相まって、リファービッシュ(整備済み再生)スマートフォン・携帯端末の需要が高まっています。Counterpoint ResearchのGlobal Refurb Smartphone Tracker*2によれば、2022年の世界の中古スマートフォン市場は前年比で5%成長しており、高品質の認定中古スマートフォン(認定整備済みスマートフォン)に対する消費者の需要が高まっていることが浮き彫りとなりました。
需要増に対応するには、完全なモバイルエコシステムが消費者の行動に影響を与え、消費者はアップグレードの時期を迎えたら古い端末を下取りに出し、認定された中古スマートフォンを代替品として検討する、というサイクルを生み出さなければなりません。リファービッシュ(整備済み再生)端末は、高品質で最新のスマートフォンをより身近なものにすることで、デジタルデバイド(情報格差)の解消という重要なニーズにも応えています。2022年、Assurantはクライアントと提携して2,200万台以上の端末を再利用し、耐用年数を延長しました。これは、4,000トン以上の電子廃棄物(E-waste)を埋立処分から転用し、約120万トンのCO2排出を回避したことを意味します。
Carbon IQTMによって通信事業者、製造業者、小売業者は、リファービッシュ(整備・再生)された中古スマートフォンの販売までCO2排出量を追跡することが可能になり、下取りキャンペーンイニシアチブのマーケティング戦略、販売、サステナビリティへの取り組みに活かせるようになります。下取りプログラムから調達される携帯端末が多いほど、中古・リファービッシュスマートフォンのカーボンフットプリントが改善されます。
Carbon IQTMには、Carbon Trust*3によりレビューされ開発された方法論に基づく情報が反映されています。
*「世界初」は当社調べ
参考資料
*1 Global e-waste generation 2010-2019 | Statista/
*2 Counterpoint ResearchのGlobal Refurb Smartphone Tracker
*3 Climate Action Plans & Business Sustainability | The Carbon Trust